金彩が紡ぐ、未来へ続く伝統~四百五十年にわたる漆芸の技術と現代デザインの融合~
石川県 加賀市 山中塗
古くから「工芸王国」として知られる石川県。
私たちの物語は、この地にある山中温泉から始まります。
450年以上の歴史を持つ山中漆器の産地で、安土桃山時代に木地師集団が移住したことに端を発し、江戸時代には会津・京都・金沢から塗りや蒔絵の技術を導入。
茶道具を中心とした漆器産地として発展してきました。
この地の真髄は、伝統を守りながらも絶えず革新を続ける姿勢にあります。
昭和30年代にはいち早く合成樹脂素材へのウレタン塗装を採用した「近代漆器」の生産を開始。伝統的な木地漆器と近代漆器の両輪により、生産額日本一となるまでに成長しました。
「木緒礼」シリーズは、この革新の系譜へのオマージュとして生まれました。
進取の精神を受け継ぎ、現代の生活様式に合わせて再構築した作品群です。
伝統的な木地制作と漆塗りの技術を基盤としつつ、現代的なデザインと機能性を見事に融合させています。
「山中塗」の匠の手仕事~精密な技術~
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- 1. 密着 -フレイム(炎)処理
- 高温の炎を均一に当て、表面をプラズマ化。微細な凹凸を生み、塗料の密着性を高めます。感覚が試される、仕上がりを左右する工程です。古くから「工芸王国」として知られる石川県。
私たちの物語は、この地にある山中温泉から始まります。
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- 2. 版の作成
- デザインの意図を正確に再現するため、細部まで調整。印刷に最適な版を一つひとつ丁寧に仕上げます。ここから、意匠の物語が始まります。
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- 3. 下地の印刷
- 近代蒔絵で金蒔きのための下地を形成。器の角度や圧力を調整しながら、精密に絵付け。熟練の手技が美しい土台を支えます。
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- 4. 金蒔き作業
- 金属粉を手作業で蒔き、光沢と立体感を生み出す。乾燥具合を見極めながら、文様を浮かび上がらせます。光を宿す繊細な瞬間です。
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- 5. 金の拭き取り
- 完全に乾燥後、余分な金属粉を丁寧に拭き取る。細やかな動作が文様を際立たせ、輝きを完成させます。匠の仕上げが、作品に生命を与えます。
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- 完成.木緒礼 ‐五季彩プレミアムタンブラー
- 山中塗の伝統の技術を新しいデザインに融合し、Tree ders の結晶となりました。数世紀にわたる伝統の深み、職人が施す近代蒔絵による金彩の輝き。一口ごとに、革新、工芸、そして美への揺るぎない追求の物語を伝える器です。
- 中出 章吾(近代蒔絵)
- 塗装を施した作品に蒔絵(印刷)を加え、用途に応じた独自のデザインとして仕上げます。立体感のある盛り上げ絵付けや、一つ一つ手作業で丁寧に施される金粉の文様は、光の加減で表情を変える深みのある輝きを放ち、匠の技による繊細な表現が特徴です。